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【山口県】トライアングル水族館 -山口県近海の生き物-

水中写真家・小川智之さんの写真で楽しむ
山口近海の海の生きもの7選

【PROFILE】
小川智之さん
柳井市でダイビングスクールLove&Blueを営みながら、海のガイドも行うダイビングインストラクター兼水中写真家。2019年には、日本政府観光局主催のフォトコンテストで金賞受賞。(サイト/https://www.loveandblue.com/

ホウキムシとアワサンゴ

タツノオトシゴの出産

アイナメの卵保護

アワサンゴとケヤリムシ

ヒメイカの産卵

ジョーフィッシュのハッチアウト

タチウオ

①ホウキムシとアワサンゴ

温帯種であるニホンアワサンゴは水温が高くなると死んでしまいますが、水温が一番下がる2月から4月は活性が弱くなりジッと耐えています。その弱った骨格にホウキムシ(ゴカイの仲間)が着き、また活性が上がる6月にはアワサンゴが追いやって、ホウキムシは離れていきます。

②タツノオトシゴの出産

早朝、メスからオスの育児嚢へ卵を受け渡しその中で受精させ、15〜45日かけて孵化させていきます。お腹がはちきれんばかりに膨らんだオスは真夜中1時間くらいかけて出産を始めます。途中息切れをしてハアハアと、また一生懸命稚魚をお腹から新しい命を旅立たせます。

③アイナメの卵保護

11月終わりから1月頃にかけて、アイナメの雄は産卵床を作り、メスを誘って卵を産ませます。メスが近くにくるとソワソワして体を震わせ、体色を黄金色に変化させアピールします。卵が孵化するまで1ヶ月半から2ヶ月雄は卵を守りながら、新しい命が旅立つまで見守ります。

④アワサンゴとケヤリムシ

ニホンアワサンゴの群生地にはたくさんの生物が生息しています。その1つにケヤリムシがいます。ゴカイの仲間ですが、そのイメージを覆し、アワサンゴの緑の草原に咲く白い花のようにとても綺麗です。

⑤ヒメイカの産卵

2月頃から4月上旬にアマモにヒメイカが卵を産みつけます。
ヒメイカは2cmくらいのイカです。産む前にアマモを足でゴシゴシと掃除して一つの卵を1、2分かけて産んでいきます。そのかわいさと力強さは生命力を感じさせます。

⑥ジョーフィッシュのハッチアウト

瀬戸内海に生息するニラミアマダイ、通称ジョーフィッシュはある時期、ある時間になると巣穴の中で守っていた卵を口に咥えてバフバフと口を動かし、孵化を促し、新しい命を旅出させます。3年かけてこのタイミングを見つけましたが、今ではこのシーンを見るために関西関東からダイバーが訪れています。

⑦タチウオ

山口県を代表する魚の太刀魚はスーパーなどで見かけることが多いですが、その表面の銀色に輝く物質が化粧品のラメや模造真珠に使われているのはご存知でしょうか?水中でその生きている姿は、剣のように美しく、深夜にひっそりと剣舞会が開催されています。

※月刊タウン情報トライアングル2020.6月号記事より

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