山口県立萩美術館・浦上記念館にて、4月23日(土)~6月19日(日)の期間、特別展示「千葉市美術館所蔵 新版画―進化系UKIYO-Eの美」が開催されます。
新版画は、江戸時代の浮世絵版画の伝統を継承すべく、大正(1912-1926)から昭和(1926-1989)初期にかけて隆盛した木版画です。
版元の渡邊庄三郎(1885-1962)が、浮世絵版画の高度な木版技法と、版元・画家(絵師)・彫師・摺師による分業制を継承しつつ、画家の個性を尊重する芸術性の高い木版画を構想し、創始しました。
この渡邊の構想は、画家が自ら彫摺を手がける〈自画・自刻・自摺〉の木版画を、芸術的な表現であると主張した〈創作版画〉の思想から影響を受けたものでした。
渡邊はフリッツ・カペラリ(1884-1950)をはじめとする外国人画家や、伊東深水(1898-1972)、川瀬巴水(1883-1957)といった気鋭の新人画家と手を組み、洋画や日本画といったジャンルを超えた斬新な表現をもつ作品を次々と生み出しました。
渡邊との活動の後、独自に木版画を制作し続けた橋口五葉(1881-1921)や吉田博(1876-1950)の活躍、さらに新たな版元の参入もあって、昭和初期には新版画の制作が活況を呈します。
その人気は国内にとどまらず、アメリカを中心に海外でも高い評価を受けました。
本展は、千葉市美術館が所蔵する新版画のコレクションから選りすぐりの作品、約190点によって構成されており、新版画の成立から発展の歴史を、代表的な作品を通してご覧いただけます。
職人の技と芸術家の感性の洗練されたコラボレーションをお楽しみください。
期間中は、記念講演会やギャラリー・ツアーも行われます。
会期》4月23日(土)~6月19日(日)
前期 4月23日(土)~5月22日(日)
後期 5月24日(火)~6月19日(日)
会場》山口県立萩美術館・浦上記念館
休館日》4月25日(月)、5月9日(月)、16日(月)、23日(月)、30日(月)、6月13日(月)
開館時間》9:00~17:00
(入場は16:30まで)
観覧料》一般¥1,500(¥1,300)、学生¥1,300(¥1,100)、70歳以上¥1,200(¥1,000)
※( )内は前売りおよび20名以上の団体料金。
※18歳以下の方と高等学校、中等教育学校、特別支援学校の生徒は無料。
※身体障害者手帳、療育手帳、戦傷病者手帳、精神障害者保健福祉手帳のご提示者とその介護者(1名)は無料。
※前売券は、ローソンチケット(Lコード:63104)、セブンチケットでご購入できます。
※割引券は、県内プレイガイド、道の駅、旅館等観光施設に設置されています。
※開催中の普通展示もご覧いただけます。
[関連イベント]
※都合により中止または内容を変更する場合があります。
●記念講演会「渡邊庄三郎と新版画」
講師に西山純子氏(千葉市美術館 上席学芸員)を迎え、記念講演会を行います。
日時》4月23日(土)
13:30~15:00
場所》本館講座室
参加費》聴講無料
定員》先着40名
※要事前予約
申込》電話☎0838-24-2400またはWEBにてお申し込みください。
※参加者全員の氏名・年齢、代表者の日中の連絡先をお知らせください。
●ギャラリー・ツアー
担当学芸員による作品解説を聞きながら、鑑賞を楽しみます。
日時》会期中の毎週日曜日
11:00~12:00
場所》本館2階展示室
参加費》無料 ※但し要観覧券
定員》先着20名
※要事前申込
申込》電話☎0838-24-2400またはWEBにてお申し込みください。
※参加希望日、参加者全員の氏名・年齢、代表者の日中の連絡先をお知らせください。
問合せ先》山口県立萩美術館・浦上記念館
☎0838-24-2400
https://www.hum.pref.yamaguchi.lg.jp/
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、臨時休館やイベントを中止・変更する場合があります。おでかけ前に公式ホームページにて、最新情報のご確認をお願いします。