周囲は木々に囲まれ、様々な鳥の声が聞こえます。
今回お邪魔したのは、萩市北部に位置する天然記念物の池「明神池(みょうじんいけ)」。
“池”なのに海の生き物ばかりが住みついていると話題になり、天然の水族館とも呼ばれています。
付近には魚用のエサ(パン)を販売しているお店や売店もあり、観光地として地元に根強く定着しています。
しかし、なぜこんなところに海の生き物がいるのだろうか…?
市役所の方にお話を伺うと、だんだん謎が解けてきました。
明神池は長い歴史によって造られた神秘の池。
付近の地域・笠山はもともと火山で、土地のほとんどはその溶岩で出来ています。
この神秘ができ上がった理由は2つあります。
1つ目は笠山と本土が砂州で陸続きになったときに、ここだけが埋め立てられずに残ったこと。
2つ目は、池の基礎を造っている溶岩のすき間を通って日本海から海水が入りこんでくることです。
上記2つの原因により創造された天然の塩水池は、国の天然記念物にも指定されています。
その昔“御茶屋池”と呼ばれていた明神池は、総水面積11,240平方メートル。
相つながる大池、小池、奥池の3つの池から成り立っています。
また天然塩水の池水は岩のすき間を通じて外海の干満に応じ、外海と同じく満ち引きしているというから驚き。
深いところで水深4メートルもある池の中では、地元の漁師たちが漁の安全と豊漁を祈願して奉納した魚が繁殖し、真鯛・石鯛・平目・ボラ・アカエイといった近海の様々な磯つき魚が!
(※このように泳ぐ様々な魚は、もちろん捕獲禁止。)
この池で移ろう四季を過ごしている魚たち。今となっては地元の方や観光客に愛される存在となっています。
萩に観光に来た際はぜひ立ち寄ってみて。
萩市椿東越ケ浜
営業時間》散策自由
料金》入場無料(エサは有料)
駐車場》有料駐車場あり
https://www.hagishi.com/search/detail.php?d=100048
※この記事を見て実際に足を運ばれる方は、感染拡大防止に細心の注意を払っておでかけください。